この刺繍額は、日本の伝統美と技術の融合を追求した作品です。古くから伝わる「丸に五本骨扇」の家紋を、西陣織の技法で表現しました。
素材には、深みのある蘇芳色の絹地と、光沢が特徴の本金糸を使用。光の加減で表情を変える本金糸が、家紋に奥行きを与えます。9cmの家紋は、扇の骨一本一本まで丁寧に織り上げられ、その立体感が際立ちます。
数百年の歴史を持つ西陣織と本金糸の組み合わせを通して、伝統的な美しさとそれを支える技術を感じていただければ幸いです。